窓口グリーフケアギフト


郵便局で誕生した窓口グリーフケアギフト

相続や保険の手続きで郵便窓口を訪れるご遺族へ、長年のご愛顧への感謝の気持ちと追悼の意を表したい。そんな一人の郵便局長さんの想いから「窓口グリーフケアギフト」が誕生しました。

 

「窓口グリーフケアギフト」は、郵便窓口を訪れたご遺族へ、お見舞いとしてお渡しするギフト。内面には感謝と追悼の意を示す言葉が印刷されており、ご遺族の心を癒すお香がセットされています。

 

日本グリーフケアギフト協会では、この「窓口グリーフケアギフト」を使う方に向けて、グリーフケアへの理解を深める研修を実施しています。

「遺族の心情」「ご遺族に接する際の注意点」などをお伝えすることで、よりお客さまに寄り添った接客の手助けになることを目標としています。


取組の経緯

この取り組みは、2015年に全国16か所の有志の郵便局長様が参加して始まりました。

 

その後、口コミで賛同の輪が広がり、宮城県仙台市北部地区で組織的に取り組んでいただくなど、全国にグリーフケアギフトが広がって行きました。

 

2016年には、札幌・仙台・東京・三重・京都・宇和島で「グリーフケア」の説明を実施するまでになりました。

遺族の心情を理解した接客を行い、心を込めて「窓口グリーフケアギフト」を遺族にお渡しする。

 

そんな気遣いが、遺族であるお客様の心を打ち、「郵便局でこんな心のこもった接客をしていただけるとは思わなかった」と感涙されるお客様も多発。

相続後の契約獲得にもつながるケースが出てきました。

 

特に、仙台市北部地区では、平成28年度の1年間で、464県の配布を行い、定期貯金47件・1億7180億円(1件平均366万円)、終身保険23件・6050万円(1件平均263万円)、他の保険9件・3800万円(1件平均422万円)の、合計2.7億円もの成約に結びつきました。

 

2017年3月に日本郵便本社で行われた「郵便局窓口グリーフケア 取組報告会議」には、全国各地から工夫をこらした活動報告が寄せられ、その様子は通信文化新報第6878号にも掲載していただきました。

 

2018年7月までに、全国で合計15回「遺族としての体験とグリーフケア」についてお話させていただき、のべ約600名の郵便局員さんにご参加いただきました。

 

全国各地で「遺族の気持ちに沿った接客」が行われ、「窓口で傷つく遺族」を着実に減らせていると感じています。


東濃信用金庫でのグリーフケアの取組

2017年7月8日に、東濃信用金庫様の「第64回ホリデーセミナー」として、グリーフケア研修を実施。

土曜日での開催にも関わらず、遠方から100名以上の方に参加いただき、講話とグループディスカッションを行いました。

 

人事の方によると、相続の研修というと法令や手続きの説明が中心で、遺族心理については配慮してこなかったとのこと。

現場の皆様はそれぞれ問題意識を持っておられるようで、グループディスカッションでは、「そうそう」と盛り上がり、具体的に「こうしたらよいのでは」という改善点をその場でまとめていらっしゃるグループも沢山いらっしゃいました。

アンケートの自由記述欄に記入いただいた方が7割以上。ほとんどの方から長文で熱のこもったメッセージをいただきました。

東濃信用金庫さまでは、その後、相続のお客様への接客を見直す取り組みを実施。

 

2018年5月には、「窓口グリーフケアギフト」を54の全支店・本店でご採用いただきました

 

2018年5月中旬からの約3か月間で、合計136個のグリーフケアギフトを配布。11件(1億100万円)の成約につながったとの報告を受けています。


その他、グリーフケアの取組

その後、複数地域の郵便局、十六銀行、城北信用金庫、第一生命、広島銀行などにご採用いただいています。

 

現在は、グリーフケアギフトの碧香堂が、窓口グリーフケアギフトの企画・販売を行っています。

窓口グリーフケアギフトは、グリーフケア研修を受講し遺族心理を理解している方にのみ使っていただきたいと考えています。DVD導入対象企業の方も使用可能です。ご購入は貴社のグリーフケア研修の担当者にご相談ください。

 

また、グリーフケア・プレゼンター資格をお持ちの方は、個人単位で窓口グリーフケアギフトをご購入いただけます(2021年1月より斡旋開始予定)。